顔面神経麻痺などの症例

    顔の筋肉の痛みなどの知覚は三叉神経(感覚神経)に支配され、動きは顔面神経(運動神経)の神経支配を受けています。
    三叉神経の走行上のどこかが障害を受けると三叉神経の支配している顔面の部位に痛みが起こることがあります。また、顔面神経が障害を受けると、障害を受けている顔の筋肉が動かしにくくなったり、口をすぼめることができなくなったり、眼を閉じることができなくなったりという麻痺の症状が出てきます。この麻痺については口唇ヘルペスウイルス感染などによる原因が分かるものと原因の分からない特発性ものがあります。また、脳血管障害やその他の疾患によっても同じような症状が出る場合もありますので注意が必要になります。三叉神経痛や顔面神経麻痺の症状も鍼灸治療で回復する場合もありますので、症例をご紹介させていただきます。

    三叉神経

    顔の痛みは三叉神経が関係しています。

    顔面痛の症例

    左眼下、後頭部痛
    【治療回数】  3回(60代後半)

    【症  状】
    左顔面(眼下、耳周囲、後頭部)痛が1分間隔で出現。歯科医院を受診し、内服薬服用により忘れたころに痛みが出現する程度にまで軽減した。7年ほど前にも三叉神経痛に罹患したが、その時は、鍼灸治療とマッサージにより2~3日程度で改善。しかし、今回は1週間以上経過しても7年前と同じような改善がみられず、痛みで夜眠れないこともあるため来院された。

    【治  療】
    終わった日は左(耳周囲、頭部)の痛みは残っていたが、眠れないほどの痛みではなくなり、痛む範囲にも狭小がみられた。その後、数回で症状の改善がみられたため終了とした。

    顔面神経

    顔の動かし辛さは顔面神経が関与しています。

    表情筋症状の症例

    右目周囲の動かし辛さ
    【治療回数】  7回(30代前半)

    【症 状】
    仕事が忙しくなり、右肩凝り、右目でのウィンクのし辛さに気づいた。以前も左側顔面麻痺に罹患したことがあり、同じような症状だったと話された。口すぼめ、「イー」と口を動かす動作、眉上げなどに異常はみられない状態で来院された。

    【治  療】
    初回の後から右顔面の違和感を感じている範囲に狭小がみられた。
    3回目の後から症状は施術前の半分程度となり、6回目の後には違和感、右顔面の力の入りにくさともにかなりの改善がみられたため終了とした。

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