最近、聞いた話でかなり憤りを感じ、
なかなかこの憤りが治まらなかった出来事があります。



私は、肩凝りや膝痛、腰痛などが整骨院で良くなるのであれば
金額的にも鍼灸院より安いし、予約も必要なく縛りもないので
わざわざ料金の高い鍼灸院に行かなくても・・・
みたいに思っているところがあります。
だからといって整骨院を推奨している立場ではありません。
根本的に整骨院を快く思っていない立場です。



私は、鍼灸学校に入学する前、1ヶ月くらい整骨院でアルバイトしていました。
そこは、全身マッサージを保険を使って行っていました。
そのときは、鍼灸、マッサージ、柔道整復、整体、カイロプラクティックなど
違いも全く分からない状況でしたので、
保険を使って全身マッサージを行っていることに疑問はありませんでした。
(本来、部分マッサージの保険診療・可、全身マッサージの保険診療・不可です)



それでも、1つだけ首を傾げたことがあります。
それは、レセプトに必要な受傷した経緯の作り話作成作業でした。
そのときに言われたのは
「捻挫などの内容がないと保険請求できない」でした。
要は、保険請求を通すために整骨院内ででっちあげた理由を記入し
患者さんから少なくもらう代わりに国からお金を騙し取る!みたいな感じです。
現在、その整骨院はないと思いますが、
東京で有名チームのトレーナーなどを行っている整骨院の系列でした。



そんなことしていいのかな?
整骨院は、嘘をつかないと成り立たない職業なんだ!
と思ったので、すぐに辞めて、
それ以降、柔道整復師という国家資格に全く興味がなくなり、
当院の開業前「整骨院を開業する資格だったら良かったのにね!」
と事情を知らない家族に何度も言われ、いつも不機嫌になっていました。
どんな形であれ、不正はしたくないし、
法を破っていても見つからなければいい!
という考えが必要な仕事は絶対にしたくないと思っています。



こんな経験もあり、
都城の整骨院に対してあまり興味がありませんし、
整骨院の現状を知っている私にとって
整骨院と当院では考え方も全く違うので
比べる必要もなく、知るに値しなかったのです。
だから当院に来られて整骨院のことを聞かれても
私は「よく分からないけど、あまりお薦めはしません」と
お答えすることも多く、不正請求についてお話しするときもあります。
その話を聞いたうえで決めるのは来られる方の自由だと思っています。
不正請求の片棒を担いでいることをお知りになり、
熟慮のうえで行かれるのであればご本の責任だと思います。
整骨院には整骨院の良さもありますから・・・
それはそれで良いと思っています。
それに、肩凝りや膝痛、腰痛などは、
簡単なストレッチや筋トレなどで
解消できる場合も多々ありますから、
高い鍼灸治療にお金を使うのは勿体無いとも思います。



でも「整骨院でテーピングをしてもらってボルタレンを貰った」
「それで痛みを感じなくなって試合にでれたから親としては良かった」
と聞いたときは憤りとショックで感情を抑えることが出来ませんでした。
テーピングはいいんです。問題はボルタレンを渡したことです。
整骨院の名称は聞いていませんが、
都城では、評判の良い整骨院だそうです。
この柔道整復師さんの何とかして、
選手を試合に出場させてあげたい!
試合で結果を出してほしい!
と思う気持ちは分からなくもありません。
この仕事をしている人なら誰でもが持っている感情です。
自分がスポーツをしていた経験があるなら、
なおさら、強くそんな感情を抱いても仕方ないと思いますが、
やって良いこととやってはいけないことがあるばずです。




柔道整復師のできる行為は、骨・関節・筋・腱・靭帯などに
加わる急性、亜急性の原因よって発生する骨折・脱臼・打撲・
捻挫・挫傷などのけがに対し、手術をしない「非観血的療法」
によって、整復・固定などの治療です。

 



ボルタレンという薬を渡す行為は、
確実に柔道整復師としての職務を逸脱しています。
柔道整復師は、国家資格ですが、医師免許ではありません。
ボルタレンを渡すということは、医師免許のない人が
診察をして薬を出しているのと同じなのです。



痛みとは、生命にとって危険ですよ。
というSOSのサインです。
それを薬を飲んで抑え、
痛みを感じないことで治ったと勘違いをし、
無理に身体を動かすと
怪我が悪化する可能性が考えられるのです。
中学生・高校生はその先があります。
そんなに無理をさせた場合の
その後の選手生命を考えたことはないのでしょうか?



痛みを抑えるためにお医者さんが痛み止めの注射器を持っていたり
トレーナーさんがテーピングで競技を続けられるようにしたりしているのは
トレーナーをしていたりすると現場などで何度となく目にする光景です。
私は、この行為があまり好きではありません。
これには理由があります。



私の後輩は、インターハイで3位に入る実力を持っていました。
しかし、高校最後の年、最後の大きな試合に疲労骨折をおして出場したせいで
社会人となり、期待されていたにも関わらず、
故障が完治せず、練習にも参加できず、
社会人になってからは試合に1度も出場することなく、
選手生命を絶たれてしまいました。
スポーツ選手でなくなった後も動くと痛みがあり
高校時代に行っていたスポーツを行うことはできなくなっていました。



私も似たようなものです。
私の場合、交通事故にあい、
目先の大会に出場したかったがために
診察をきちんとうけず、治療も行わず、
痛みを我慢して大会に出場した結果
故障を繰り返すようになり、選手としては、
劣等感を抱いたまま終えてしまう結果となり、
今も後遺症の腰痛で辛いときがあります。
このときのことを今でも後悔していて
もし、あのときに・・・とよく考えます。
こんな後悔はあまりしてほしくない気持ちでいっぱいです。
本来は、こんな思いをさせないために
両親、監督、コーチ、トレーナー、医師などが
ストッパー役にならなければならない存在のはずだと私は思っています。



テーピングをすると、パフォーマンス力は低下します。
そのうえ、薬を飲んで試合に出るほどになるまで
なぜ、身体のケアをほっといてしまったのか?
ということのほうが問題です。
テーピングが必要になるまで
ケアをほっておいた時点で本人の自己管理不足です。
そこで試合に出場させないことも
選手にとっては考える材料になり
人として成長できる過程のひとつにもなると思います。
日々、練習と自分の身体の状態をしっかり把握し、ケアもしっかり行い、
監督さんとコミュニケーションを取りながら
練習できる身体つくりを繰り返し行うことで
練習量を増やしても、試合で練習以上の力を出しても
壊れない身体になっていくと私は思います。
それでも、もし、試合中に痛めてしまった場合、
病院に行って、詳しい検査を絶対に行ったうえで
何も異常ないことを確認し、試合に出場するか決定すべきだと私は思います。



今回聞いた内容については既に10年近くが経過しています。
もしかすると医師免許をお持ちなのかもしれません。
もし、そうでなければとても悲しい行動だと思います。