『コウノドリ』



『新型出生前診断』を行って
陽性と出たご夫婦のことを描いた内容が放送されました。



もし、血液検査で陽性と出た後、
確定診断として羊水検査を行っても陽性となった場合、
どんな選択をするのが良いか?
とても難しい選択をしなければいけない問題だと思います。



新型出生前診断の場合、
既に命のある赤ちゃんの命をどうするのか?
実のご両親が決めていくことになるんですよね。
心が痛いです。



生むことを選択をした場合、
生まれたお子さんとどう向きあっていくのか?
自分に育てられるのか?
どんな困難が待っているのか?
我が子は幸せになれるのか?
など・・・
色んなことを考えてしまうのではないでしょうか。



生まない選択をした場合、
生みたかった!と思う気持ち
命を止めてしまったと思う気持ち
など・・・
ふとしたとき、これらのことを思い出してしまい
辛くなられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。



番組の中でお医者さんが
「生まれてくる我が子の情報を得ることがなぜ?悪いのか?」
というようなセリフがありました。
育てることが前提としてあった場合、
情報はあったほうがいいのかもしれません。
でも、日本では陽性が出た場合、
生むことと同じように中絶も認められています。
どちらを決断したとしても
女性の精神的な負担も身体的な負担も大きいです。
そして、その決断をしたことにより
その後の女性にどんな影響を与えてしまうのかわかりません。
情報のことに関しても答えの出せない難しい問題です。



今週に入って
『着床前スクリーニング』の臨床研究を
早ければ今年度中に開始することがニュースで流れました。
このことは、3年前に実施することが決められ
やっと、準備が整い開始されることになりました。
この研究の対象になられる方は
流産2回以上
体外受精が複数回成功しなかった方です。
流産が減り
出生率が上がるか調べて
国内での実施を認めるか協議をするそうです。



『着床前スクリーニング』とは、
不妊治療で体外受精させた受精卵の細胞の一部を取り出し染色体の数を調べるものです。
欧米では不妊治療の一環として行われているところもあります。
また、海外では流産が減り、出生率が上がったとする研究結果が報告され始めています。
しかし、日本産科婦人科学会では、日本では有効性が確認されていないこと
命の選別につながるとして倫理的な問題も指摘されており認められていませんでした。
そのため、学会の規定を無視して『着床前スクリーニング』を実施している
一部のクリニックは非難されたこともありました。



『着床前スクリーニング』を行った場合、
受精卵に染色体異常がある場合は
その受精卵を子宮に戻しません。
受精卵に染色体異常が認められると
子宮に着床しにくい
流産の原因になるなどの他に
染色体の異常でおきるダウン症などの受精卵は子宮に戻されないこと
受精卵の性別も分かってしまうなどといったこともあります。



『着床前スクリーニング』は、
染色体の異常でおきるダウン症などの受精卵を子宮に戻さないことや
受精卵の染色体を調べている段階で性別が分かってしまうため
男女の産み分けができることなどが
倫理的に命の選別をすることにつながると慎重になっている部分も
日本で認められていない原因の一つになっています。



日本産科婦人科学会の規定を無視して
『着床前スクリーニング』を実施されているクリニックの医師が
2年程前に取材を受けられ
そのクリニックでの実施された結果などを話されています。
2011年2月~2014年7月までに実施された数百人の方にうちの

41歳の方の場合


『着床前スクリーニング』
なしの方の着床率 20.9%
ありの方の着床率 46.6%

『着床前スクリーニング』
なしの方の流産率 40.8%
ありの方の流産率 11.1%


と数値化されています。



また、このクリニックの医師は
「着床前スクリーニングを行っている最大の目的は“母体の保護”だと話されています」
ここには精神的な部分も身体的な部分も含まれていると思います。



日本産科婦人科学会で認められている
命を授かってから15週前後で行われる『新型出生前診断』と
日本産科婦人科学会で原則として認められていない
命を授かる前の受精卵で行われる『着床前スクリーニング』。
どちらが命の選別をすることに繋がっているのでしょうか。