ARTシンポジウム「魔法の不妊治療」
【「3人の親を持つ赤ちゃん」が変える未来 魔法の不妊治療】
というタイトルを昨日のYahooニュースで見つけ
気になったのでお知らせいたします。



10月13日、14日にニューヨークで開催されたART(補助生殖医療)のシンポジウムで
不妊治療専門医師が発表した内容についてのものでした。



お母さんがミトコンドリア病で2人の子供を幼くして亡くし、
4回の流産を繰り返していたそうです。
そのお母さん(1人目)から卵子を、そしてご主人(2人目)から精子を採取。
また、遺伝子異常を持たない卵子を持った健康な他人女性(3人目)から卵子を採取。
他人(3人目)の卵子からDNAを含む細胞核を取り除き、お母さん(1人目)の細胞核を移植。
お母さんの細胞核を移植した他人の卵子とご主人の精子を受精させ移植。
という方法で、お母さんは、無事にご出産され、生まれた子供は現在6ヶ月で
元気に成長していると記事に書かれていました。



この発表に対して、遺伝病や不妊治療に苦しんでいる人、
同性愛者の方にとっても遺伝子・子孫を残すことが可能になる日も近いのでは
と女性をターゲットにしたメディアは絶賛しているとも記事になっており
それらのことも含めて「魔法の不妊治療」という言葉になっているのかもしれません。



子供を亡くしてしまったこと、流産してしまったこと。
それが全て自分の責任だと自分で自分を責めてしまっていたかもしれないお母さん。
自分にはもう子供を産むことが許されないと感じてしまっていたかもしれないお母さん。
気持ちが全て理解できる訳ではないけれど、理解できる部分もあります。
とても辛かったことと思います。
そして、そんな苦しんでいるお母さんを見て
「何とかしてあげたい!」と思った医師を含め、
その関係者の皆さんの気持ちも・・・
それでも
私は、本当に良かったの?
「魔法の不妊治療」と本当に言えるのだろうか?
と疑問の気持ちが消えることはありません。



数日前にミトコンドリアの抽出に対してのブログを書きながら
医療が踏み入ってはいけないところに踏み入ってしまっているような気もして
「怖い!」と感じていたのが私の正直な気持ちです。
今回は、それ以上、踏み入ってしまっている気がしています。
いくら、ご両親の遺伝子を99%を受け継いでいるからといって
医療がここまで踏み込んでしまっていいものなのか?
医療の発展の方向性に疑念を強く感じてしまいました。



これに似た方法が米国で1990年代に試験的に行われていたそうですが、
倫理的問題などから禁止になった過去もあるようです。
しかし、安全性への疑問も残っているにも関わらず、イギリスでは法律で認可されており、
イギリス以外の国でも似た方法で不妊治療を行っているところが数か国あるみたいです。



人はそれぞれに様々な考え方があり、
この方法を「魔法の不妊治療」と感じた方もいらっしゃると思います。
でも、私はまだ受け入れることに少し躊躇してしまっています



どんなに議論を重ねても全ての人の意見が一致することはないかもしれません。
それでも望みを叶えたい人、望みを叶えてあげたいと思う人、望みが叶ってほしいと願う人、
様々な立場の人が様々なことを感じて、考えて、議論を何度も繰り返してほしいと願っています。