顔面神経麻痺の鍼灸治療

顔面神経麻痺の鍼灸治療

朝起きて鏡を見たらいつもと違う!と突然の表情の変化から病院を受診し、顔面神経麻痺と診断される方が多いと思います。顔面神経麻痺に罹患されても1ヶ月か2ヶ月前後で約80%くらいの方は、後遺症などが残ることなく元の状態に戻ります。ですが、残りの約20%の方は、なかなか、思うような改善が見られない場合もあります。

当院に鍼灸治療にお越しにならなれる多くの方は、顔面神経麻痺の回復に時間を要していたり、顔面神経麻痺を繰り返してしまった(再発)などの状態の方です。
鍼灸治療をして効果があるのか?また、どのように治療をしていくのかご説明します。

治療の前

待合室にて予診票の記入

治療室でお話しをお聞きします

お聞きすること

顔面神経麻痺の症状が出た原因が分かっていれば、その原因をお聞きします。
また、顔面神経麻痺の症状が出る前に発熱やきっかけとなることなどもお聞きします。
現在までの治療などによる経過、治療方法、リハビリの有無、既往歴など治療に必要なことをお聞きしていきます。

表情筋スコアのテスト

症状が出てからあまじ時間を置かずに鍼灸治療にお越しになられた場合は、予後を知るためにも必要なので『表情筋スコア』テストをいたします。

『表情筋スコア』テストは、表情筋を動かすテストになるので、表情筋を動かすために筋肉に力を入れるテストになります。もし、顔面神経の損傷が大きい場合、表情筋を強制的に動かし、力を入れてしまうと後遺症を助長してしまう可能性があります。たまに行う検査なので、影響は少ないかもしれませんが、可能な限り、リスクは回避したいと考えています。ですから、鍼灸治療にお越しになられたときの状況によっては、『表情筋スコア』テストは行わないことがあります。

スタッフ

顔面神経麻痺の原因としてラムゼイ・ハント症候群の場合は、帯状疱疹ウイルスです。ですから、水疱が出現します。ですが、たまに水疱が無いのみ血液検査を行った結果、ラムゼイ・ハント症候群だと確定診断されたケースもありました。

ベル麻痺の原因としては、原因不明が多いとのことですが、最近では、ウイルス感染が原因のケースが多いのでは?という見解になってきています。ただ、ウイルスを特定するためには、血液検査などの詳しい検査が必要になります。しかし、詳しい検査は行われず、ストレスが原因かな?と言われたりする場合もあるかもしれません。

ただ、ラムゼイ・ハント症候群にしてもベル麻痺にしてもウイルス感染が原因の場合、何等かの原因で免疫力が低下していることが考えられます。免疫力低下は、ストレスなどによって低下している可能性も考えられます。これらのこともあって、ストレスが原因かな?と言われるのかもしれません。

ストレスを解消するには、その原因となっていることを解決しなければいけませんが、なかなか解決できないこともあります。ですが、話されることでストレス緩和ができるかもしれませんので、気になっていることなど何でも気軽にお話しください。

治療しやすい服装へのお着替え 

治療時の服装は、こちらでも準備しています。
お持ちいただく場合、襟ぐりの大きく開いたTシャツや膝下・肘下が全て出せる短パンなどの服装をお願いしています。

治療

東洋医学な考え方と現代医学の顔面神経麻痺の走行などを考えて鍼灸治療を行っています。

仰臥位(仰向け)時

  1. お聞きしたお話しを参考にしながら、脈を見たり、腹部に触れたりして治療する経穴(ツボ)を決めていきます。
  2. 足、腕、顔を中心に鍼をしていきます。
    顔面神経麻痺は、表情筋が動かないだけでなく、めまい、味覚障害、聴覚への影響などさまざまな症状がでる場合があります。その場合、その症状に合わせて、耳の周囲への鍼や頭部への鍼を行う場合もあります。
    また、頸部などに電子温灸をあて、星状神経節近傍などにスーパーライザー照射を約10~20分おこないます。

伏臥位(うつ伏せ)時

  1. 鍼は、首~肩背部、腰部、下腿(ふくらはぎ)などに行います。
  2. 同時に肩背部、腰部に電子温灸をあて、顔面神経の走行部近隣にスーパーライザーを約10分照射します。

鍼灸治療終了後

  1. 鍼治療が終了した後、全身のマッサージを約15~20分行って治療終了になります。
    ※マッサージは、仰臥位(うつ伏せ)と仰臥位(仰向け)の両方で行います。
     場合によっては、顔のマッサージもさせていただくことがあります。
    ※マッサージを苦手な方はご相談ください。
    ※病院のリハビリに通いながら、当院での治療を行っている場合は顔のマッサージは行いません。

顔面神経麻痺と鍼灸治療

顔面神経麻痺に対する鍼灸治療の効果がでやすいと感じています。
ただ、鍼灸治療を行っても顔面神経の損傷が大きい場合、完治は難しくさまざまな後遺症が出現し、その後遺症に対してどう治療を行っていくかとういうことも鍼灸治療の課題であると感じています。

鍼灸治療を開始して、数回でほとんどの方が変化に気がつかれます。ただ、損傷された神経に少しずつ影響を与えるような感じになりますので、一気に変わります。ということはありません。本当に少しずつですが表情が出てきますし、その他の味覚障害なども元に少しずつ戻っていきます。また、表情筋が動かないときには気がつきませんが、動く表情筋の増えてくると表情筋が動かなかったときとは違う異変に気がつきます。それが強張りだったり、意図しない表情筋が動いてしまったりという後遺症になります。人によって異なりますが、だいぶ回復してきたかな?と感じるころくらい気がつかれる場合も多く、ここからは、後遺症と向き合っていくことになります。

顔面神経麻痺の発症から3~4カ月を経過すると顔面神経の損傷の軽い神経線維の修復はほぼ完了し、表情筋に到達するそうです。顔の筋肉が動かせるようになりますが、この後、様々な後遺症が現れてくることがあります。これは、顔面神経の修復時に混線(迷入再生)した神経線維がこの期間以降、順次、表情筋に到達するためなのだそうです。これは、もともと支配していた表情筋と違う表情筋に修復された神経が到達しておこる症状だといわれています。(参考サイト 日経Gooday

鍼灸治療については、最初の治療段階から後遺症が出ないように考えて治療をしていますが、なかなか思ったようにはいかないことも事実です。後遺症が出てからは後遺症が残らないためには、後遺症が軽くですむためにはどうすれば良いのか?ということも考えて鍼灸治療をしています。

出来れば後遺症は出てほしくない。もしくは、治療の過程で後遺症は出るかもしれないけれど、最終的に治療が終了する段階で後遺症にはなくなってほしい。または、気にならない程度の軽い後遺症でとどまってほしいという気持ちで治療をしています。

治療間隔と治療期間

治療間隔は、週1回の方が多いです。
症状が出てからの期間やそのときの状態によっては、週2回の治療をおすすめしたりする場合もありますが、お仕事の都合や遠方だったりされる場合などもありますので、お話しさせていただきながら決めることも多いです。
ただ、症状が出てから間もない場合は、週2回の治療をおすすめすることが多いです。

治療終了時期

『表情筋スコア』テストを行っている方の場合、38点/40点を目安に治療を終了しています。
『表情筋スコア』テストをされていない場合、後遺症が出る割合が高いので、その後遺症の状況を見ながら治療終了の時期を決定しています。

ただし、後遺症が出た場合、美容整形外科や病院などでボトックス注射や手術を行うことが決定した場合、それらを行う前に鍼灸治療は終了とさせていただいています。
本来、鍼灸治療継続をご本人が望まれている場合であれば治療を継続すべきなのかもしれません。
しかし、当院では、ボトックス注射や手術を行った方への鍼灸治療を行ったことがありません。だから、鍼灸治療をどう行っていけばいいのか見当がつきませんし、自信もありません。ですから、当院での鍼灸治療は終了とさせていただいています。

お願いしていること

ご自宅でされるリハビリについてお願いをしています。
病院にてリハビリの指導をされた場合は、そのリハビリを行ってください。ただし、無理を絶対にしないでください。例えば、強くマッサージしたり、強く掴んだりするのは避けてください。
気になって、知らず知らずのうちに手がいってしまって気がついたら摘まんだり、強く抑えていた。なんてこともあると思いますが、出来れば、病院で指示されたリハビリ以外のことは極力避けていただき、強い力を加えることを避けてください。

病院によっては、リハビリの指示がないところもあります。
以前は、ネットなどで探すとリハビリの方法を探すと見つけられるので行ってもらっていた時期もあります。ですが、きちんと指導をしてもらっていない場合、方法を間違っていることもありますので、顔面神経の損傷が大きい方に対して、病院で指導されていない方については、現在、自宅でのリハビリについては言及をしていません。

料金

当院では、初めてお越しいただく場合のみ初診料をいただいております。
初回のみ初診料+治療代をいただいております。

初診料                  ¥1,500
初回の治療は、初診料¥1,500+治療料金¥4,500となります。

2回目以降の料金

鍼灸治療+マッサージ 約70分      ¥4,500
鍼灸治療のみ(マッサージなし) 約50分 ¥3,500

何でもお話しください

顔面神経の損傷が大きい場合、最初は症状が改善したり、今までできなかったことができるようになったりと嬉しいことが続きます。しかし、出来ることが増えてくると、今度は、強張りを感じたり、意図しない動きをするような感じが出てきます。それらについても何でもお話しください。
お話ししてくださることで、その症状を改善するためにどんな治療を行うか?を考え、治療に活かすことができます。よろしくお願いします。

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